もっと簡単に求めるには ―第2学年数のまとまりをつくりだそう!内田武瑠教諭の実践より―

公開日: 2026年1月5日月曜日

  今年度4年目となる内田教諭は深い教材研究のもと、算数の授業づくりに対して真剣に向き合い続けています。また、2年生の内田学級は昨年度からの2年目となり、算数の学びはもちろんのこと、一人ひとりの発想を大事にして、1つ大発見があると共にその発見した喜びを分かち合う風土があります。これは教材研究によって広げてきた内田教諭の子どもたちの発想を見る目があるからこそ、的確に子どもたちから表出した数学的な見方・考え方を見取り、価値付けてきた積み上げがあるからこそなのではないかと思います。


 2年生のかけ算と言えば、かけ算九九の暗唱のイメージもあると思います。子どもたちにとっても「早くかけ算を覚えてしまいたい」という思いがすることでしょう。しかし、そのような経験が積み重なってしまうと、その積を求める途中の過程に目を向けづらくなってしまうことに、内田教諭は着目をしました。また、計算の途中の過程に目を向けたときに、2年生だと2 × 5が2 +2 +2 +2 +2と計算するなど、同数累加の考えに帰着していることが多い可能性があります。2年生の学習時点ではこの考え方でも問題解決可能なのですが、長期的に見たときに学年が上がるにつれてこの考え方に固執してしまうと、小数など数の範囲が広がったときの計算の考え方においてつまずきが生じる時もあります。

 上記の事から、内田教諭は次の2点を手立てとして考えました。

 1点目は、日常の事象から数のまとまりを見つけ出す活動を単元の中心に据えたことです。単元の導入において様々な数のまとまりをつくってかけ算のイメージを共有した上で、日常に目を向け、見つけた数のまとまりからかけ算を出す活動を繰り返し行ってきました。そうすることで、かけ算の目を通して日常を眺めることができるようになり、新しいかけ算出合った時にもそれらのまとまりを意識しながら学習を進めることができます。

 2点目は、単元の構成を工夫したことです。基本的に、かけ算の学習については5の段からスタートし、2の段、3の段、4の段と学び進めていくことになります。ここの構成にまずは変化を加えました。具体的には、2の段からスタートし、4の段、3の段、5の段の順に、新たなまとまりへと出合っていきました。こうすることにより、4の段を学習する際に、4の段の中に2の段を見いだすことができるようになります。さらに、5の段を学習する際に、5段の中には2の段と3の段の組み合わせを見いだすことができるようになります。つまり、新たなまとまりと出合う際に分配法則にも目を向けることができるようになるということです。このように、かけ算の計算法則にまつわる学びも、かけ算のまとまりと出合う学習の過程に位置付けることで、必要感をもって進めることができるようにしました。さらに、5の段の学習の後に乗数が10を超える事象へと出合わせました。そうすることで、5の段の学習までに見いだしてきた交換法則や分配法則のよさも実感しながら、6の段以降の学びも進めることができるようにしました。


 子どもたちは3 × 15という新たな数のまとまりと出合い、これまで単元の中で働かせてきた計算法則などを活用する姿がありました。この場面における共に学びにひたる姿とは、内田学級の中で醸成される数学の世界そのものであったのではないかと思います。例えば、子どもたちはこの単元の中で見いだしてきた計算法則について、独自のネーミングを使っていました。初め私自身参観しているときには、何について話しているのかわからなかったのですが、内田教諭と子供たちはそれをイメージの共有された言葉として使っていました。そこには、確かな学級の学びの歴史がありました。これこそ、共に学びにひたる要素の1つとなり得るのではないかと思います。

 このように「聴く-語る」関係が醸成されてきた、内田学級が織りなす学びがこれからもたのしみです。

 

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