全員の「なぜ?」を生み出し、追究に誘う〜第6学年算数科津川教諭「比」の研究授業〜 

公開日: 2025年10月3日金曜日

今回は、第6学年算数科が行った比の学習「くじ引きゲームをプロデュース」についてご紹介します。

授業を行ったのは津川郷兵教諭。とにかく算数・数学について考え続けていて、世の中の物事を数の見方・考え方で捉える、おもしろい着眼点の持ち主だと私は思います。

今年は研究部に所属し、研究発表会に向けて各教科が参加者の皆さんに主張していくことが明確であるか、それが伝わるようになっているか、たくさん意見を述べています。また、自身の教材開発にも情熱を傾け続けていて、今後いろいろな場で発表の機会をいただけるのではないかと思っています。

この単元は、大きく分けて2つの活動を行いました。

第1次では、あたりカードづくり

第2次では、くじつくりを行って、あたりとはずれの比を考えていきました。

くじづくりの中でたのしいくじびきゲームにしたいという目的をもった子どもたちは、

自分たちの班で決めたちょうどいい当たりの比を考えていきました。


班ごとにくじを作り、比較する状況を設定したところ、「混ぜたくじの比は、比同士を足せば出せる」という意見が出ました。
子どもたちが「そうだ」と思い込んだその場で、津川教諭は異なる比を足し合わせたモデルを用いて検証してみることを提案しました。すると、算出結果と実際の比が一致しないことに気付きました。こうして、全員で「なぜ?」を追究する学びが生まれました。


このような状況をつくった背景には、子どもが他者と考えを重ねながら結論に近づいていく過程をたのしみ、その中で喜びや充実感を得られるような学びを大切にしたいという願いが込められています。 


特に、津川教諭は、比の比較において、子どもたちがもつ「比同士を計算してもよい」という素朴な考えを取り上げたことで、共に同じ問いをもつことができ、それをきっかけに比の概念を深めていくことができました。


津川教諭が提案してくれたような、「友達がいるから到達できた」という学びの実感がもてる授業を、今年は全職員で目指していきます。

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